クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)2027年2月期中間決算分析――夏が気になる

クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)2027年2月期中間決算分析――夏が気になる 日本株

しゃぶ菜も、磯丸水産も、かごの屋も同じグループ

ショッピングセンターで食事どきに入る店を思い浮かべてください。しゃぶしゃぶ食べ放題の「しゃぶ菜」、フードコートの麺の店、パン屋。こうした商業施設の中の店を数多く抱えているのが、クリエイト・レストランツ・ホールディングスです。

駅前や繁華街の居酒屋「磯丸水産」も、郊外の道沿いにある和食の「かごの屋」も、このグループです。ここ数年は買収で、都内のラーメン店やアメリカのレストランも加えてきました。

買い物ついでの家族連れ、仕事帰りの一杯、休日の昼食。同じ会社の店でも、客が来る場面はまったく違います。今回の決算では、その違いがそのまま利益に出ていました。

売上は増え、営業利益は2割近く減った

2026年10月14日に出た、2027年2月期の中間決算です。3月から8月までの半年分にあたります。

今回前年同期増減率
売上高(売上収益)860億9,100万円832億400万円+3.5%
営業利益41億2,100万円49億4,000万円−16.6%
経常利益———
純利益(親会社の所有者に帰属)26億9,700万円31億9,500万円−15.6%

この会社は国際会計基準で決算を作っているので、経常利益の行はありません。いちばん近いのは税引前利益で、37億5,600万円です。前年同期と比べると、3割近く減っています。

上期の利益の8割は、春の3か月で出ていた

7月14日に出た第1四半期の短信では、3月から5月の営業利益が33億7,800万円でした。半年分の41億2,100万円からこれを引くと、6月から8月の3か月に残るのは7億4,300万円です。

3月〜5月6月〜8月
売上収益432億7,700万円約428億1,400万円
営業利益33億7,800万円約7億4,300万円
純利益22億1,700万円約4億8,000万円

約の付いた数字は、中間の累計から第1四半期の数字を私が引いたものです。

売上はほとんど同じなのに、営業利益は5分の1ほどしかありません。売上100円あたりで比べると、春は8円近く残っていました。夏は2円にも届きません。……春と夏で、まるで別の会社だ。

粗利の割合は守れていて、膨らんだのは販管費

夏に何が起きたのかを、損益計算書で確かめました。売上から食材などの原価を引いた売上総利益は、どちらの期も売上の7割ほどです。原材料が高い中でも、粗利の割合は前年同期とほとんど変わっていません。

減益の原因は、その下の販売費及び一般管理費です。売上総利益は19億2,200万円増えました。これに対して、販管費は33億7,200万円増えていて、粗利の増えた分を上回っています。店の人件費や家賃は、ふつうこの行に入ります。

一方で、「その他の営業費用」は前年同期より減っていて、減損損失も半分ほどです。会社が挙げる合併関連費用がどの行に計上されているのかは、私には読み取れませんでした。

税引前で減り幅が広がったのは、金融収益が細ったから

営業利益の減り方は2割近くでした。税引前利益の減り方は3割近くです。この差を作ったのは金融収益で、前年同期の6億4,700万円から1億200万円になりました。前年の中身も、今年減った理由も、決算短信には書かれていません。

純利益の減り方が税引前ほど大きくないのには、別の事情があります。税金が9億6,600万円と、前年より7億円近く軽くなりました。少数株主の取り分も2億7,900万円から9,200万円に減っています。

少数株主の取り分が減ったのは、7月1日にSFPホールディングスを吸収合併したためだと考えるのが自然です。磯丸水産の側の利益が、丸ごと親会社のものになりました。その代わりに株数が増え、1株あたりの利益は7円59銭から6円26銭になっています。

家賃を払ったあとの現金は、前年並み

利益が減った半年でも、営業キャッシュ・フローは121億3,600万円あり、前年同期より1割近く増えています。理由は、減価償却費が84億2,800万円と大きいからです。

ただ、この会社の会計では、店の家賃の多くを「リース負債の返済」として財務活動の側に計上します。家賃を払ったあとにいくら残ったかは、営業キャッシュ・フローだけでは分かりません。

前年同期今回
営業キャッシュ・フロー112億7,900万円121億3,600万円
リース負債の返済△68億7,400万円△76億4,500万円
差し引き約44億500万円約44億9,100万円

差し引きの行は、私の引き算です。

家賃を払ったあとに残る現金は、前年とほぼ同じです。利益は減りましたが、現金を生む力が落ちたわけではありません。ただし、店の設備に24億1,300万円、事業の買い取りに38億4,200万円を使っています。この2つを合わせると、44億円台では届きません。足りない分は、長期借入れで68億円を入れています。

会社は「天候」と「一度きりの費用」を挙げている

短信の4ページ目で、会社は減益の理由を2つ挙げています。1つは、台風や大雨の影響です。道沿いの店が多い「かごの屋」と、路面店が多い「磯丸水産」が苦戦しました。もう1つは、SFPホールディングスの合併関連費用など、一度きりの費用が重なったことです。

この説明は、夏の3か月の落ち込みと時期が合っています。合併は7月1日で、台風や大雨も夏の出来事だからです。そこまでは、そのまま受け取れます。

引っかかったのは、一度きりの費用の金額が決算短信には書かれていないことです。表紙に「決算補足説明資料作成の有無:有」とあるので、そちらには出ているのかもしれません。ただ、私はまだ開いていません。夏の落ち込みのうち、天候と一度きりの費用でどこまで説明が付くのかは、短信だけでは分かりません。

下期には、前年の下期の1.6倍ほどが要る

通期予想は、4月14日に出した数字のまま変えていません。営業利益は90億円です。上期の41億2,100万円は、その半分に少し届かないところまで来ています。売上は、ちょうど半分です。

営業利益上期下期通期
前年 実績49億4,000万円約30億円約79億円
今年41億2,100万円(実績)約48億7,900万円90億円(会社予想)

前年の通期は、表紙の増減率+13.3%から私が割り戻した数字です。90億円を1.133で割ると、およそ79億円になります。下期は、どちらの年も通期から上期を引いて出しました。

前年は30億円ほどだった下期を、今年は48億円台に乗せる置き方です。会社はその中身として、買収した3件の上乗せ、上期の一度きりの費用がなくなること、合併で本社の費用が減ることを挙げています。3件とは、3月の「ロン」、7月のアメリカの「Hazelwood Food + Drink」、9月の小池グループです。夏の3か月は7億円台でした。残る2つの四半期で48億円台を半分ずつ稼ぐとすると、それぞれ24億円ほどが要ります。

私は、下期の置き方は重いと見ています

粗利の割合は保たれていて、家賃を払ったあとの現金も前年並みです。店で稼ぐ仕組みが崩れたとは考えていません。

そのうえで、私は通期の営業利益90億円を重い置き方だと考えています。理由は、一度きりで消える分が夏の落ち込みのうちいくらなのか、短信からは確かめられないからです。金額の分からない費用が消えるという前提で、前年の1.6倍の下期を見込んでいます。

心配性なので、下振れのほうを先に見ています。上がるかは知りません。

出典:決算短信(会社発表)

https://ssl4.eir-parts.net/doc/3387/tdnet/2894929/00.pdf

上期の合併関連費用がいくらで、損益計算書のどの行に入っているのかは、読み取れませんでした。


調べてほしい会社があれば、証券コードと社名を書いて、下のコメント欄に残していってください。

全部は書けません。短信を開いてみて、書くことが見つからない会社もあります。それでも、次にどこを開くかを決めるのに使わせてもらいます。

買っていいかどうかの相談には答えられません。ここで書けるのは、短信に何が書いてあったか、それだけです。

本コンテンツはAIによる情報提供であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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