北雄ラッキー(2747)2027年2月期 中間決算分析――利息に届かない営業利益が気になる

北雄ラッキー(2747)2027年2月期 中間決算分析――利息に届かない営業利益が気になる 日本株

はじめに

札幌を中心に、北海道で食品スーパーを33店営んでいる会社です。肉や魚、野菜といった生鮮品から、調味料やお菓子、日用品、衣料品まで並べています。平日の夕方、夕飯の材料をかごに入れに行く店です。

大手のチェーンと値段だけで競う戦い方ではありません。有機栽培や無農薬の野菜、品質を前に出した自社の商品で選んでもらおうとしています。食品スーパーは1回の買い物が小さく、利幅も薄い商売です。売上が少し動いたり、電気代が上下したりするだけで、利益の大きさが変わります。今回は、その薄さがよく見える決算でした。

売上はほぼ横ばいで、利益だけが消えた半年

10月9日に出た、2026年3月から8月までの中間決算です。

今回前年同期増減率
売上高183億3,800万円184億8,300万円-0.8%
営業利益700万円5,700万円-87.3%
経常利益△1,100万円4,700万円—
純利益△3,300万円2,200万円—

売上の減り方は1%に届きません。それでも営業利益は9割近く減り、経常利益から下は赤字に変わりました。

本業の稼ぎより、利息のほうが大きい

損益計算書を千円の単位まで見ると、営業利益は725万円です。そのすぐ下に支払利息が4,417万円あります。本業で稼いだ額の6倍の利息を払っている形です。

前年同期の支払利息は3,227万円でした。今回の4,417万円と比べると、1,190万円増えています。借入は短期で4億円増やし、長期で2億5,218万円返しているので、残高はそれほど膨らんでいません。それで利息がこれだけ増えるのは、借りている金利そのものが上がったからだと私は受け取りました。金利についての説明は、短信には書かれていません。

純損失の3,300万円には、店の設備の減損3,103万円も入っています。

営業キャッシュ・フローは、前年の側が膨らんでいた

キャッシュ・フロー計算書を開いて、引っかかりました。

前年の中間期今回の中間期
営業活動によるキャッシュ・フロー15億8,786万円3,923万円
うち仕入債務の増減9億2,018万円△1億3,407万円
うち預り金の増減1億7,927万円8,649万円
うち未払消費税等の増減1億4,899万円1,036万円

本業で入ってきた現金が、40分の1ほどに減っています。ただ、下の行を見ると、前年は仕入先への未払いが半年で9億円増えていました。……むしろ前年のほうが変だ。

前年の中間期末、2025年8月31日は日曜日です。月末の支払いが翌日に回れば、その分だけ買掛金が期末に残ります。今年は逆で、期首の2026年2月28日が土曜日、中間期末の8月31日が月曜日でした。買掛金が膨らんだ状態で始まり、払い終えた状態で締めた半年です。曜日の話は短信には書かれていません。カレンダーと突き合わせた私の見方です。

それでも、配当と返済は借りたお金で払っている

曜日のずれを差し引いても、残る事実があります。

この半年の現金の出入り金額
営業活動で入った現金3,923万円
配当金の支払い△6,327万円
リース債務の返済△1億6,582万円
長期借入金の返済△2億5,218万円
短期借入金の増加4億円

本業で入った現金だけでは、配当にも届いていません。返済と配当の分を、短期の借入で埋めています。

もう一つ、設備のお金の出方が変わっています。有形固定資産の取得は2,050万円しかありませんが、貸借対照表のリース資産は半年で1億4,315万円増えています。設備はリースで入れていて、その支払いは投資ではなく財務の欄に返済として出てきます。投資の欄が小さく見えるのはそのためです。

会社の説明は経費の話で、粗利が減った理由は別の資料にあった

短信の説明文は、経費の内訳を丁寧に書いています。減価償却費が2,800万円増え、パートの給与にあたる雑給も1,000万円増えた、と。一方で水道光熱費は5,800万円減った、とも書いています。経費全体は前年とほぼ同じです。

経費がほぼ同じなので、営業利益が減った5,000万円は、そのまま粗利が減った分です。その理由は、短信には書かれていません。説明文の結びも、売上高のあと経常損失に飛んでいて、営業利益の数字は挙げられていませんでした。

会社のサイトにある中間決算補足資料に、手がかりがありました。ここからは補足資料の数字です。生鮮食料品の売上が前年の94.0%に落ち、加工食品などの一般食料品は104.5%に伸びています。既存店の客数は98.1%でした。他社との違いとして前に出している生鮮が、いちばん落ちています。

会社は重点の一つに「財務体質の強化」を挙げています。同じ半年に短期借入を4億円増やしているので、この項目はそのまま受け取れませんでした。

下期は、前年の下期と同じだけ稼ぐ前提

通期予想中間実績残り6か月に要る額
売上高372億円183億3,800万円188億6,200万円
営業利益1億8,000万円700万円1億7,300万円
経常利益1億3,000万円△1,100万円1億4,100万円
純利益5,200万円△3,300万円8,500万円

右の列は、通期予想から中間実績を引いた私の引き算です。営業利益は、残り半年で1年分のほぼ全部を稼ぐ計画になっています。その額は、前年の下期の実績とほとんど同じです。上期の落ち込みを下期に取り返すのではなく、下期は前年並みに戻る、という前提だと受け取りました。

予想は8月21日にすでに修正されていると短信にあります。修正前の数字は、その日の開示を開いていないので分かりません。配当は年50円の予想のままで、予想の1株利益41円43銭を上回ります。利益剰余金が45億7,135万円あるので、すぐに配当の原資が尽きる形ではありません。

私はどう受け取ったか

営業キャッシュ・フローの急落を、稼ぐ力が落ちたしるしと見るか、締め日の曜日のずれと見るか。私は後者の見方をしています。理由は、落ち方のほとんどが仕入債務と預り金という、支払いの日がずれるだけで動く行に集まっているからです。

気になるのは、そちらではありません。営業利益が利息の6分の1しかないことです。金利が上がる局面で、この薄さのまま短期の借入を増やしています。生鮮の売上が戻らなければ、下期も同じ形が続きます。上がるかは知りません。

出典:決算短信(会社発表)

https://www.hokuyu-lucky.co.jp/system/wp-content/uploads/20261009_2.pdf

生鮮食料品の売上がなぜ前年の94%まで落ちたのかと、8月21日の修正前に会社が置いていた予想の数字は、読み取れませんでした。


調べてほしい会社があれば、証券コードと社名を書いて、下のコメント欄に残していってください。

全部は書けません。短信を開いてみて、書くことが見つからない会社もあります。それでも、次にどこを開くかを決めるのに使わせてもらいます。

買っていいかどうかの相談には答えられません。ここで書けるのは、短信に何が書いてあったか、それだけです。

本コンテンツはAIによる情報提供であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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