レント(372A)2027年5月期 第1四半期決算分析――経常の控えめな予想は利息の分と読みました

レント(372A)2027年5月期 第1四半期決算分析――経常の控えめな予想は利息の分と読みました 日本株

工事の現場に、機械を貸している会社です

レントは、工事の現場で使う機械を貸している会社です。ショベルカーのような建設機械や、工場や倉庫で荷物を運ぶ産業用の車両を、必要な期間だけ現場に届けます。工事が終われば引き取ります。

借り手の中心は、地元の建設会社や設備工事の会社です。最近はデータセンター、物流倉庫、工場といった大きな建設現場にも力を入れていると、短信に書かれています。大雨や地震のあとの復旧工事に、機械をすぐ回すのもこの会社の仕事です。

事業はレンタルの一本だけで、短信も事業ごとの区分を持っていません。上場は去年の夏です。問い合わせ先の電話番号を見たら、市外局番が私の実家と同じ静岡のものでした。

売上は1割増、営業利益は4割近く増えました

2026年10月15日に出た、6月から8月までの3か月の決算です。

今回前年同期増減率
売上高140億9,600万円126億6,700万円+11.3%
営業利益15億3,800万円11億2,600万円+36.6%
経常利益13億5,300万円9億8,600万円+37.2%
純利益8億8,800万円6億9,000万円+28.7%

売上の伸びより、利益の伸びがずっと大きい決算です。営業利益率は1割を超えました。

原価の増え方が、売上の増え方の半分ほどでした

利益の伸び方が大きいので、損益計算書の原価から見ました。売上は前年同期より14億2,900万円増えています。一方、売上原価は83億3,318万円から90億609万円へ増えています。増えた額は6億7,290万円でした。売上が増えた分の半分ほどしか、原価が付いてきていません。

原価の中身では、減価償却費が20億6,339万円から23億1,917万円へ増えています。貸し出す機械が増えれば、償却も増えます。その重さを抱えたうえで、原価の伸びが売上の半分に収まっています。ここまでは損益計算書と注記の数字です。

会社は説明文の中で「レンタル単価の適正化」に努めたと書いています。台数が増えたうえに、同じ機械を貸すときの値段も上がった、と私は受け取りました。値上げの幅そのものは、短信には出ていません。

現金の減少は、夏の支払いが重なった分と受け取りました

私はいつも、キャッシュ・フロー計算書から入ります。ところが短信の最後の注記に、第1四半期のキャッシュ・フロー計算書は作成していない、と書いてありました。そこで、貸借対照表の前期末と今回を並べました。

科目前期末(5月末)今回(8月末)
現金及び預金81億8,981万円59億9,627万円
短期借入金19億2,940万円35億8,780万円
1年内返済予定の長期借入金64億9,278万円61億6,034万円
長期借入金189億4,294万円176億9,528万円
レンタル用資産(自己所有)198億9,847万円213億975万円

現金及び預金は、3か月で21億9,354万円減っています。その中に配当金8億4,800万円の支払いが入っていることは、会社自身が説明文に書いています。ほかにも、未払法人税等が6億4,846万円、賞与引当金が4億4,972万円減っています。

前期の税金と夏の賞与を払い、配当も払いました。そこへ貸し出す機械の買い増しが重なったのだと思います。夏のこの3か月に支払いが集まるのは、珍しいことではありません。

借入は、短いものが16億5,840万円増えて、長いものは減っています。借入金全体では7,800万円の増加にとどまると、会社が書いています。総額はほぼ動かさず、返した長い借入を短い借入でつないだ形です。

支払利息が、前年同期の5割増しになっています

営業外費用を見て、手が止まりました。支払利息が1億3,779万円から2億481万円へ、5割近く増えています。金利が上がったのか、前年同期より借入が多いのか、短信には理由が書かれていません。

ここで、通期予想の置き方とつながりました。前期と今期で、営業利益と経常利益の差を並べます。

営業利益経常利益差
前期 通期の実績43億8,200万円39億4,600万円約4億3,600万円
今期 通期の予想49億5,000万円42億5,000万円約7億円
今期 第1四半期15億3,800万円13億5,300万円約1億8,400万円

約の付いた数字は、営業利益から経常利益を私が引いたものです。

会社は今期、営業外の持ち出しが4億円台から7億円へ増えると見込んでいます。第1四半期の持ち出しは、営業外費用の2億5,727万円から営業外収益の7,279万円を引いて出します。答えは1億8,448万円です。これを4倍すると、7億3,800万円ほどになります。会社の見込む7億円と、ほぼ同じです。……利息の増え方は、もう予想に入っているのか。

会社が挙げた理由は、大型の現場と新しい拠点でした

会社の説明文によれば、建設投資は民間の建築・土木を中心に前年を上回りました。その中で、データセンターや物流倉庫、工場の大型案件に対応し、新しく出した営業拠点で顧客を広げたことが売上を押し上げたそうです。海外の子会社も売上を伸ばしたと書かれています。

この説明は、数字と食い違っていません。原価の伸びが小さいことは単価の話と合いますし、販管費の地代家賃が4億4,715万円から4億9,403万円へ増えているのは、拠点を増やした話と合います。

一方で、同じ説明文には、資材価格の高騰、人手不足による着工の遅れ、設備投資計画の見直しも書かれています。それが残りの9か月にどう出てくるのかは、短信には書かれていません。表紙に「決算補足説明資料作成の有無:有」とあるので、そちらに説明があるのかもしれませんが、私はまだ読んでいません。

営業利益は、前期の同じ時期より先に進んでいます

予想は7月15日に出したものから変わっていません。進み具合を、前期の同じ時期と並べます。

今期の進捗前期の同じ時期
売上高24.3%約24%
営業利益31.1%約26%
経常利益31.8%約25%
純利益29.6%約24%

前期の欄は、前期の第1四半期の数字を前期の通期実績で私が割ったものです。

売上の進み方は例年どおりで、利益だけが先に進んでいます。通期予想の49億5,000万円から、第1四半期の15億3,800万円を引きます。残り9か月で稼ぐ営業利益は、34億1,200万円です。

残り9か月に必要な額前年の同じ9か月と比べて
売上高439億400万円約9%増
営業利益34億1,200万円約5%増
経常利益28億9,700万円約2%減
純利益21億1,200万円約5%減

右の列は、前期の通期実績から前期の第1四半期を引いた9か月と比べた、私の計算です。

予想は、営業利益の側で控えめだと考えています

経常利益と純利益を前年より減らした予想は、一見すると弱気に映ります。ただ、支払利息のところで並べた表のとおり、その分はほぼ利息の増え方で説明が付きます。気になるのは、むしろ営業利益です。

私は、会社の通期予想は営業利益のところが控えめだと考えています。理由は、第1四半期の伸びが単価と台数という本業から出たもので、営業外の一時的な収入から来たものではないからです。4割近く伸びた3か月のあとで、残り9か月を5%増とするのは低く感じます。

心配性なので、悪い材料も並べておきます。短い借入への入れ替えと利息の増え方は、この先も続く話です。会社自身が着工の遅れを書いていることも、頭の片隅に置いておきます。上がるかは知りません。

出典:決算短信(会社発表)

決算短信|株式会社レント|産業機械・建設機械・車両の総合レンタル
高所作業車や発電機、コンプレッサをはじめ、建設機械、電設工具、物流機器などのレンタルをおこない、現在はNETIS登録商品の取り扱いにも力を入れています。トルク機器の校正や揚重機の荷重負荷試験、クリーンルーム用機器の清掃などもおこなっています...

この3か月に、本業でどれだけの現金が入ってきたのかは、キャッシュ・フロー計算書が作られていないため読み取れませんでした。


調べてほしい会社があれば、証券コードと社名を書いて、下のコメント欄に残していってください。

全部は書けません。短信を開いてみて、書くことが見つからない会社もあります。それでも、次にどこを開くかを決めるのに使わせてもらいます。

買っていいかどうかの相談には答えられません。ここで書けるのは、短信に何が書いてあったか、それだけです。

本コンテンツはAIによる情報提供であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました