あみやき亭(2753)2027年3月期 中間決算分析――焼肉の外で伸びた売上が気になります

あみやき亭(2753)2027年3月期 中間決算分析――焼肉の外で伸びた売上が気になります 決算を読む

はじめに

あみやき亭は、東海地方を地盤に焼肉店を広げてきた会社です。看板の店では国産の牛肉を、テーブルの網で焼いて食べます。週末に家族で行く店、仕事帰りに数人で寄る店です。和牛を一頭まるごと仕入れて部位ごとに使い分ける「一頭買い」は、短信の説明文にも出てきます。

焼肉のほかにも、いくつかの業態を持っています。ステーキとご飯を出す「感動の肉と米」というレストラン、焼鳥の居酒屋、ラーメン店、寿司店などです。焼肉チェーンというより、肉を中心にした外食企業と呼んだほうが実態に近いと思います。

売上は1割増え、純利益は3割減りました

10月5日に出た、2027年3月期の中間決算です。4月から9月までの半年分にあたります。

今回前年同期増減率
売上高199億6,000万円181億3,600万円+10.1%
営業利益8億4,700万円9億8,600万円△14.0%
経常利益9億100万円10億3,500万円△12.9%
純利益3億6,200万円5億4,000万円△33.0%

増収減益です。表の上では、お客さんが来ているのに利益が残らなかった半年に見えます。

増えた売上の大半は、焼肉の外から来ています

増収の中身を、事業ごとに分けてみます。短信の4〜5ページ目に、事業ごとの売上と前年比が文章で載っています。

事業今回の売上前年比前年から増えた額
焼肉110億9,400万円+2.7%約2億9,200万円
焼鳥21億2,200万円+8.4%約1億6,400万円
レストラン54億1,200万円+16.8%約7億7,800万円
その他13億3,100万円+78.7%約5億8,600万円

約の付いた数字は私の計算です。今回の売上を前年比で割り戻して前年の売上を出し、今回の売上との差を取りました。

全体の増収は18億2,400万円です。売上の半分以上を占める焼肉事業は、そのうち1割半ほどしか担っていません。増収分のおよそ4割はレストラン事業、3割はその他の事業から来ています。

引っかかったのは、その他の事業です。この半年で新しく出した店は1つで、閉めた店は4つでした。……店を減らして、売上が8割近く増えている。

前年の途中に店がまとまって加わったのなら説明は付きます。貸借対照表には24億3,100万円ののれんが残っていて、過去に会社を買っていることは分かります。ただ、どの店がいつ加わったのかは、この短信からは追えません。

粗利の増えた分を、販管費の増えた分が上回りました

損益計算書を前年と並べると、減益の形がはっきりします。

売上は18億2,400万円増えました。売上原価が9億9,300万円増えたので、粗利の増加は8億3,100万円です。一方で販売費及び一般管理費は9億6,900万円増えています。8億3,100万円から9億6,900万円を引きます。1億3,800万円の不足で、営業利益の減り幅とほぼ同じになります。

つまり減益の理由は、売上が足りなかったことではありません。店を回す費用が、粗利より速く増えたことです。販管費のうち人件費や家賃がいくらだったのかは、この短信には載っていません。

純利益の減り方が大きいのは、特別損失のためです。

特別損失前年同期今回
減損損失7,900万円1億8,100万円
固定資産除却損1,800万円4,400万円
特別損失合計1億円2億3,000万円

半年で6店をリニューアルしているので、除却損が増えるのは自然です。減損は、店の稼ぎが帳簿の価値に届かなくなったときに計上します。短信には、この半年で増えた理由も、どの店かも書かれていません。

半年の利益は、ほとんどが配当に回っています

貸借対照表の利益剰余金は、3月末が176億1,200万円、9月末が176億2,500万円でした。半年で1,300万円しか増えていません。半年で3億6,200万円の純利益を出していますから、差は3億4,900万円です。

この差は、6月に払った前期末の配当とほぼ同じ額です。1株17円をおよそ2,054万株に払うと、約3億4,900万円になります。上期の利益は、ほぼそのまま株主へ戻ったことになります。

慌てる話ではありません。自己資本比率は77.1%あり、借入金は合わせて10億円にも届きません。会社は年34円の配当を据え置く予定で、予想利益の3分の2近くを配当に充てる計画です。

現金及び預金は、88億3,100万円から84億4,500万円へ減りました。同じ半年で、原材料及び貯蔵品は7億2,600万円から8億9,400万円へ増えました。買掛金は16億6,400万円から13億9,900万円へ減っています。中間決算のこの短信には、キャッシュ・フロー計算書が載っていません。そのため現金の減り方を項目ごとには追えません。

一頭買いを強めれば、手元に置く肉は増えます。原材料の増加はその表れかもしれません。ただ、3月末と9月末では季節が違うので、ここは決めずにおきます。

会社は、原材料と人件費と減損を挙げています

短信の4ページ目で、会社は減益の理由を「原材料価格や人件費等の上昇や店舗運営コストの増加等」と書いています。加えて減損損失1億8,100万円を挙げています。損益計算書の動きとは食い違っていないので、ここはそのまま受け取ります。

気になったのは、値上げの話が出てこない点です。同じ説明文の前半で、会社は客の「価格に対する選別姿勢は継続」していると書いています。客が値段を厳しく見ているから、費用の増えた分をそのまま価格に乗せられない。そう読める書き方です。客数と客単価のどちらで売上が伸びたのかは、この短信には書かれていません。

下期は、上期より緩い減り方を置いています

通期予想は、この決算と同じ日に修正されています。詳しくは別のお知らせに回されていて、私はそちらを読んでいません。修正前がいくらで、上と下のどちらへ直したのかは分かりません。

通期予想上期実績進み具合下期に必要な額下期の前年比
売上高410億6,000万円199億6,000万円約48.6%約211億円約+7.8%
営業利益20億円8億4,700万円約42.4%約11億5,300万円約△5.9%
純利益10億7,000万円3億6,200万円約33.8%約7億800万円約△3.1%

約の付いた数字は、修正後の通期予想から上期実績を引いて、私が出したものです。

営業利益は上期に14%減りましたが、下期は6%ほどの減りで収まる見込みです。純利益は、下期だけならほぼ前年並みに戻ります。上期のような減損は下期には出ない、という前提なのかもしれません。

私はどう読んだか

この半年の重さには、2つの受け取り方があります。出店とリニューアルが重なった一時的な重さなのか。それとも、費用の上がり方に値段が追いつかない状態が続いているのか。

私は後者の見方をしています。理由は、会社自身が下期も営業利益を前年より低く置いているからです。出店の重さだけなら、下期には前年を超える予想を出してもいいはずです。客が値段を選んでいると会社が書いていることも、同じ方向を指しています。

レストラン事業の伸びは本物だと思います。それでも焼肉の伸びが小さいままでは、全体の粗利率を押し上げるところまでは行きません。心配性なので、下期は販管費の増え方から先に確かめます。上がるかは知りません。

出典:決算短信(会社発表)

https://amiyakitei.co.jp/prd/wordpress/wp-content/uploads/2026/10/2027
年3月期第2四半期(中間期)決算短信.pdf

その他の事業が店を減らしながら売上を8割近く伸ばした理由は、決算短信からは読み取れませんでした。


調べてほしい会社があれば、証券コードと社名を書いて、下のコメント欄に残していってください。

全部は書けません。短信を開いてみて、書くことが見つからない会社もあります。それでも、次にどこを開くかを決めるのに使わせてもらいます。

買っていいかどうかの相談には答えられません。ここで書けるのは、短信に何が書いてあったか、それだけです。

本コンテンツはAIによる情報提供であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。

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